サマリー
◆3月5日に開幕した全人代における温家宝首相の政府活動報告では、2012年の実質GDP成長率目標は7.5%と設定された。主要任務の筆頭には、「経済の安定かつ比較的速い発展の促進」が掲げられ、牽引役として消費需要の拡大に重点が置かれている。
◆一方で、地方政府、特に中西部地域の高成長路線は健在であり、軒並み10%以上の成長率が目標とされている。成長率の「西高東低」をもたらしているのが、固定資産投資の伸び率の高低差であり、この傾向はしばらく続く公算が大きい。「消費拡大を牽引役とした7.5%の安定成長」と「中西部の投資を牽引役とした2桁成長」は、二者択一ではなく、同時並行で進んでいくとみるべきなのであろう。落としどころとしての中国の本音は8%超~9%程度の成長と想定されよう。
◆一方で、地方政府、特に中西部地域の高成長路線は健在であり、軒並み10%以上の成長率が目標とされている。成長率の「西高東低」をもたらしているのが、固定資産投資の伸び率の高低差であり、この傾向はしばらく続く公算が大きい。「消費拡大を牽引役とした7.5%の安定成長」と「中西部の投資を牽引役とした2桁成長」は、二者択一ではなく、同時並行で進んでいくとみるべきなのであろう。落としどころとしての中国の本音は8%超~9%程度の成長と想定されよう。
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