サマリー
◆3月5日に開幕した全人代における温家宝首相の政府活動報告では、2012年の実質GDP成長率目標は7.5%と設定された。主要任務の筆頭には、「経済の安定かつ比較的速い発展の促進」が掲げられ、牽引役として消費需要の拡大に重点が置かれている。
◆一方で、地方政府、特に中西部地域の高成長路線は健在であり、軒並み10%以上の成長率が目標とされている。成長率の「西高東低」をもたらしているのが、固定資産投資の伸び率の高低差であり、この傾向はしばらく続く公算が大きい。「消費拡大を牽引役とした7.5%の安定成長」と「中西部の投資を牽引役とした2桁成長」は、二者択一ではなく、同時並行で進んでいくとみるべきなのであろう。落としどころとしての中国の本音は8%超~9%程度の成長と想定されよう。
◆一方で、地方政府、特に中西部地域の高成長路線は健在であり、軒並み10%以上の成長率が目標とされている。成長率の「西高東低」をもたらしているのが、固定資産投資の伸び率の高低差であり、この傾向はしばらく続く公算が大きい。「消費拡大を牽引役とした7.5%の安定成長」と「中西部の投資を牽引役とした2桁成長」は、二者択一ではなく、同時並行で進んでいくとみるべきなのであろう。落としどころとしての中国の本音は8%超~9%程度の成長と想定されよう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米金融政策を占うジャクソンホール会議の注目点は?
市場が期待するほどの大幅な利下げの示唆は期待しにくい
2024年08月16日
-
ハリス氏はトランプ氏に勝てるのか?そして、米国経済の行方は?
トランプ氏の優勢は継続、トランプ・リスクの発現は議会選挙とトランプ氏の匙加減次第
2024年08月02日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「国債買入減額」と「追加利上げ」が長期金利と経済活動に与える影響は限定的か
2024年7月金融政策決定会合で日銀は金融緩和の縮小姿勢を明確化
2024年07月31日
-
「適温」なドル円相場は130円台?
ただし10円の円高で実質GDPは0.2%悪化
2024年08月14日
米金融政策を占うジャクソンホール会議の注目点は?
市場が期待するほどの大幅な利下げの示唆は期待しにくい
2024年08月16日
ハリス氏はトランプ氏に勝てるのか?そして、米国経済の行方は?
トランプ氏の優勢は継続、トランプ・リスクの発現は議会選挙とトランプ氏の匙加減次第
2024年08月02日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「国債買入減額」と「追加利上げ」が長期金利と経済活動に与える影響は限定的か
2024年7月金融政策決定会合で日銀は金融緩和の縮小姿勢を明確化
2024年07月31日
「適温」なドル円相場は130円台?
ただし10円の円高で実質GDPは0.2%悪化
2024年08月14日