2020年03月16日
サマリー
◆新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界経済の減速懸念を背景に、株式市場が動揺した。米国の企業債務が積み上がる中、レバレッジドローンの価格インデックスが急落するなど、米国企業の信用リスクの高まりが意識されている。新型コロナウイルス感染拡大等による事業環境悪化によって企業の返済が滞る恐れもある。
◆金融機関の流動性需要はFRBによる流動性の供給拡大により一服するとみられる。もっとも、FRBの資金供給増は非金融部門の資金繰りの改善には直結しない。リーマン・ショック前後と同様に、資産買入れの対象を広げるなどの措置を行い、非金融部門の信用リスクへの対応が必要になってくる可能性もある。
◆また金融機関にとって、与信先企業の破綻リスクが高まって、損失を計上する可能性が高まることは、自らの自己資本の毀損リスクが高まることを意味する。支払い能力の低下が見込まれる金融機関は資金調達が難しくなる恐れがある。FRBのオペレーション等の対象ではない金融機関が資金を調達できなくなれば、保有資産を投げ売りし、問題がグローバルに広がる懸念が高まるだろう。
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