2016年01月21日
サマリー
◆ハイイールド債市場は米国が最も大きいが、近年は欧州やアジア-太平洋地域でも市場が拡大している。
◆原油価格の下落や米国の一連の金融政策(量的緩和政策の終了、政策金利の引上げ)などを背景に、2014年頃からハイイールド債市場からの資金流出を懸念する声が強まっている。
◆米国ではエネルギー・電力関連企業が発行するハイイールド債が多く、原油安の影響を受けやすい。しかし、欧州は金融機関による発行が、アジア-太平洋地域では金融・不動産・素材関連企業による発行が多く、原油価格変動により受ける影響は限定的である。欧州およびアジア-太平洋地域では、米国の金融政策を受けて投資家のリスク許容度が低下することや、中国経済減速の影響が懸念される。
◆金融政策が引締め方向にある時は経済の回復局面であり、企業業績の回復を通じて企業の財務状態が改善されることが一般的である。ハイイールド債市場にとって、最大の市場規模を持つ米国で企業財務の改善が期待されることはプラス要因である。ただし、原油価格の下落や中国経済の減速などのリスクを考慮し、投資家が投資先の選別を進めるものとみられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
「ベンチャーキャピタルにおいて推奨・期待される事項」(VCRHs)の見直し
ベンチャーキャピタルのガバナンス強化と投資魅力向上を図る
2026年07月13日
-
2025年度の個人向け社債市場の動向
発行額は過去最高に。今後は発行体の裾野が広がるかが注目点
2026年07月10日
-
円買い・ドル売り為替介入の限界
為替レートの安定には機動的な利上げが必要
2026年07月03日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

