2014年10月24日
サマリー
◆2014年6月末の国際与信残高は26兆3,991億ドルと前期差+2,471億ドル(前期比+0.9%)で2四半期連続の増加となった。
◆与信側(銀行側)から見ると、前期と比べて欧州の銀行、邦銀は与信残高を増加させた。欧州の銀行、米銀の現時点の貸出基準は、歴史的に見て緩和された状態にある。
◆与信受入側では先進国、新興国向けともに与信残高は増加した。アジア、GIIPS向け与信は増加したが、ウクライナ、ロシア向けは減少した。ロシア向けは前期に比べ、減少幅は縮小したものの、欧米からの経済制裁が解除されていないことを考慮すれば、先行きも与信は減少すると思われる。
◆留意が必要なのは与信のうち、短期与信の割合が高まること、外貨建ての通貨の割合が高まることである。この点について、新興国向け与信をみると、アジア向けの短期与信割合、外貨建て割合が水準としては高くなっている。特に、外貨建て割合は上昇基調にあり、注視が必要だろう。
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