2012年10月26日
サマリー
◆バブル崩壊後、日本経済は成長が滞り、「失われた20年」と評されることも多い。その中でも、資本市場の停滞は目を覆うばかりである。資本市場の活性化の必要性については、幾度となく問題意識が提起されたにもかかわらず、いまだ抜本的な解決策は見つけ出せていない。
◆今回、大和総研金融調査部では、資本市場における「失われた20年」を振り返り、停滞要因の整理を試みた。本質的な問題点を洗い出し、今後、実効性のある活性化策を議論する際の土台とすることが目的である。
◆第2章では、「失われた20年」をいくつかの視点からレビューする。まず第1節では、資本市場を取り巻く経済・金融環境の変遷について、バブル発生以前の1970年代に遡って振り返った。
◆次に第2節において、資本市場に参加している各主体に焦点を当てて、バブル崩壊後の市場の変化を整理する。具体的には、[1]銀行・生損保、[2]年金、[3]家計、[4]海外投資家、[5]発行体、という各主体からの視点である。
◆さらに、第3節においては、資本市場の停滞がリスクマネーの供給に及ぼした影響について検討するが、本節ではとくに資本市場が持つ“イノベーション促進”の機能に焦点を絞って整理を行った。
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