政府のポイント政策の効果と浮かび上がった課題

ポイント重視という国民性により制度利用者が上振れ

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サマリー

◆キャッシュレス化や諸外国の「国民IDカード」に相当するマイナンバーカードを推進するためにポイントを還元・付与するというポイント政策は日本特有のものとみられる。日本人は、支払い方法の選択でポイントを重視する傾向が強く、そうした国民性を踏まえて、ポイントを活用しようというアイデアが浮上したと考えられる。

◆マイナポイントは、全体で1兆3,683億円相当が付与された計算となる。マイナポイント制度導入によるマイナンバーカードの交付枚数の押上げ効果は、カード申請終了1ヵ月後の2023年3月末時点で約5,380万枚と推計される。交付枚数に関しては、事前の大方の予想を大きく上回る結果になったと評価できる。

◆政府のポイント政策は、日本のキャッシュレス化の推進という点で一定の効果を発揮し、マイナンバーカードの取得拡大に貢献した。政策の課題としては、①「つぎはぎ政策」の様相となったこと、②費用対効果に改善余地、③「マイナ保険証」等の利便性が実感しにくいこと、④参加の有無による恩恵格差、が挙げられる。

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