銀行業の統合報告書等をテキストマイニングで読み解く

ESGやDXなどのホットトピックを可視化

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  • 経済調査部 研究員 中田 理惠
  • 金融調査部 主任研究員 長内 智
  • リサーチ業務部 大和 敦
  • 経済調査部 研究員 石川 清香

サマリー

◆近年、ESG投資の急速な拡大を受けて、企業が公表するESG関連情報への関心が高まっている。ESG関連情報の開示が拡充される中で、ESG関連のテキスト情報をどのように分析するかが新たな課題の一つとなっている。本稿では、銀行業の統合報告書等を対象にテキストマイニング及び機械学習を活用したホットトピックの可視化を試みた。

◆分析の結果、銀行種別に見たESG分野等に対する意識の違いや、経営戦略における重点項目が抽出できた。具体的には、都市銀行グループにおける環境問題への強い意識やデジタル化対応を重視する姿勢、地方銀行(第一地銀)の地域社会・経済への貢献意識といった特徴が見られた。他方、第二地銀においては、デジタル関連の単語の出現頻度が少なく、デジタル化への取り組みが遅れているという課題が示唆された。

◆今後も重要性が高まっていくESG関連情報をはじめとする非財務情報を分析するにあたり、テキストマイニングや機械学習といった技術は有用な手段の一つになると考える。

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