2021年07月02日
サマリー
◆市場への影響力が増しているESG格付には、ESG格付会社が評価基準や手法の詳細を公表していないがゆえに、様々な問題が指摘されている。
◆ゆえに、欧州のESMA、米国のSEC、日本の金融庁は総じてESG格付の信頼性は不十分であるという認識を持っており、特にESMAでは信用格付と同様、公的機関への登録・監督など信頼性向上のための具体的な手段を提示するに至っている。
◆日本でもサステナブルファイナンス有識者会議にて議論が行われている。2021年6月18日に公表された報告書では、規制手段について明確な記載がないものの、「行動規範」という言葉からスチュワードシップ・コードを想起させる表現を用いている。
◆ESG格付は信用格付とやや性質が異なることから、信用格付会社を対象とする規制が援用できるかも含めて、実効性のある制度の検討が進むことを期待したい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
信用格付とESG格付におけるESG要素の違い
ESGの機会・リスクの発生確率(確度)が両者の差
2019年10月03日
-
ESG格付の評価向上は株価に影響する?
株価に好影響をもたらす経路を考える
2020年02月18日
-
ESG格付はどのように利用されているか
主にインハウスの評価の確認に活用される
2020年04月07日
同じカテゴリの最新レポート
-
気候関連開示を投資家は必要としているか?
米国気候関連開示規則廃止案を巡ってアカデミズムでも激しい論争
2026年07月14日
-
GPIFのサステナブル投資はどこに向かうのか
ESG投資の大幅削減の裏側にはGPIFが抱える根本的な課題あり
2026年07月13日
-
2026年3月期有報の人的資本開示①
既存欄と新設欄(人材戦略に関する基本方針等)の情報分散に課題
2026年07月07日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

