2018年10月23日
サマリー
直接金融では投資判断にESG(環境:Environment・社会:Social・企業統治:Governance)を考慮するESG投資が拡大しているが、間接金融においても融資判断にESG要素を組み込むESG融資を促進させようという動きがある。2018年7月に環境省のESG金融懇談会が公表した提言書は、ESG金融の拡大を提言しており、ESG投資の加速化に加え、ESG融資の促進が重要であるとしている。
金融機関がESG融資に取り組む意義は、取引先へのESG課題への取り組みを促し、取引先の持続可能性、ひいては自らの持続可能性を高めることにある。また、市場から資金調達する際、投資家からのESG評価を高めることにもつながり得る。
地域金融機関に対しては、「ESG地域金融」を通じて地域の経済発展と社会的課題の解決が求められている。ただし、現状では地域金融機関のESGの取り組み状況にはばらつきがあり、提言書の“方向性”と地域金融機関の“取り組み”にはギャップも見られる。
大和総研リサーチ本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
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