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DX・グローバル化で問われる日本の大手資産運用会社の付加価値

『大和総研調査季報』2021年7月夏季号(Vol.43)掲載

金融調査部 主席研究員 内野 逸勢

金融調査部 主席研究員 中村 昌宏

サマリー

資産運用会社の事業環境が構造的に変化しており、ビジネスモデルの変革が求められている。その変化の第一は、運用資産残高(AUM)が大幅に増加しているものの、歴史的な低金利環境下の中で、金融市場のボラティリティが高まり、資産運用会社のリスク管理の負担が増していることである。これに加えてフィデューシャリー・デューティ等への規制対応、ESGの要素を投資プラットフォームに統合するESGインテグレーションに対するコスト負担も増加している。第二の変化は、インデックス運用にシフトする傾向が強まることで、投資家によるアクティブ運用に対するバリューフォーマネー(支出に見合った付加価値)への疑念の高まりなどを背景に、報酬の低下圧力が高まっていることである。さらに第三の変化として、デジタルテクノロジーによる販売チャネルの多様化(製販分離の進展とロボアドバイザーの台頭)が挙げられる。これらの変化によってグローバルでは巨大なAUMの規模を持つ大手資産運用会社が、テクノロジー主導による投資プラットフォーム戦略と総合資産クラスを専門的に扱う戦略を採用してビジネスモデルを変革している。本稿では、上記の3つの欧米で見られる業界構造の変化の本格化を踏まえ、それに対応する日本の大手資産運用会社のビジネスモデルの方向性を示すこととする。

大和総研調査季報 2021年7月夏季号Vol.43

大和総研 リサーチ本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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