ISS議決権行使助言方針改定—コロナ禍対応
継続会を検討する上場企業には厳しい判断になる可能性
2020年05月13日
サマリー
◆議決権行使助言業最大手のISSが、新型コロナウイルス感染拡大に対応した、議決権行使助言方針の改定を公表した。
◆5年平均ROEが5%に達していない企業の経営トップの選任議案に反対投票を推奨する方針は、コロナ禍の中で一時、適用を停止する。
◆株主総会の継続会制度を利用する企業で、会計情報の確定がされていない場合、剰余金処分議案や報酬関連議案に棄権が推奨される。棄権は、実質的には反対投票と同じ効果を持つため、継続会の利用を考える上場企業は注意するべきであろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2019年10月16日
ISSの議決権行使助言方針改定
2020年以降、親会社・支配株主を有する会社の取締役会に高度の独立性を求める
-
2019年12月23日
グラスルイスの議決権行使助言方針改定
2021年以降、過大な政策保有株を有する企業の経営トップに反対推奨
-
2020年04月16日
新型コロナで株主還元は縮小するか?
感染拡大の中で財務健全性を重視し、配当要求圧力は減退へ
-
2020年04月27日
買収防衛策導入の機会となる新型コロナ禍
短期的な防衛策については肯定的判断を得やすくなる可能性
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
2021年01月26日
銀行等の業務範囲・5%ルールなどの見直し
銀行制度等WG報告
-
2021年01月25日
2021年のASEAN5経済見通し
景気回復は年後半に加速。懸念が多いタイとフィリピン。
-
2021年01月25日
税金読本(16-2)税務署への財産債務の申告と国外転出時みなし譲渡益課税
-
2021年01月22日
金融商品の評価
金融商品の価値はどのように算定するのか?
-
2021年01月27日
多様性を受容する社会は、きっと創造的で成長性の高いものになる
よく読まれているリサーチレポート
-
2020年12月17日
2021年の日本経済見通し
+2%超の成長を見込むも感染状況次第で上下に大きく振れる可能性
-
2020年12月01日
2020年10月雇用統計
有効求人倍率が1年半ぶりに上昇
-
2020年11月20日
日本経済見通し:2020年11月
経済見通しを改訂/景気回復が続くも、感染爆発懸念は強まる
-
2020年08月14日
来春に改訂されるCGコードの論点
東証再編時における市場選択の観点からも要注目
-
2020年10月15日
緊急事態宣言解除後の地域別観光動向/Go To トラベルキャンペーンのインパクト試算
ローカルツーリズムが回復に寄与するも、依然厳しい状況が続く