2019年07月24日
サマリー
◆高齢世帯の資産取り崩し行動や老後資金枯渇リスクについて、平均値だけで見るのではなく、金融資産の保有状況の違いによって、これらがどのように異なるかを分析した。
◆本稿の分析からは、平均的な高齢無職世帯の資産取り崩しペースは、経済学でいうライフ・サイクル仮説が想定するよりも遅いこと、保有する金融資産残高が少ないと、世帯の資産枯渇リスクが相対的に高いことが示された。
◆保有金融資産がゼロに近い40歳代・50歳代の世帯割合が高まっている。現在の高齢世帯よりも、将来の高齢世帯の資産枯渇リスクは深刻になることが予想される。
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