サマリー
◆2013年7-9月期の米国の資金循環統計(“Flow of Funds”<FRB>)によると、同年9月末における米国家計の金融資産残高は63.9兆ドルである。
◆米国家計の金融資産残高の構成を長期的にみると、4つの特徴点があげられる。第一に、総金融資産に占める現金・預金の残高ウェイトの低下。第二に、保険・年金準備金のウェイトが上昇していること。第三に、投資信託のウェイトが高まってきたこと。第四に、株式・出資金については実額ベースでは増加しているが、総金融資産に占めるウェイトは30%程度に低下していること。
◆フローベースでみると、米国家計は株式・出資金を売り越している。その一方で、投資信託は買い越している状況が過去十数年の間続いている。さらに、投資信託を保有する世帯数は全米世帯数の4割強に達している。
◆米国家計への投資信託の普及・浸透をもたらしたと考えられる要因として、①規制緩和要因、②税制要因、③販売チャネル多様化要因、④金融環境要因、⑤株式市場要因、⑥投資信託の信頼性醸成要因、⑦人口トレンド要因、があげられる。
◆我が国の家計における投資信託の普及・浸透について考える際には、米国における経験に、大いに参考になるところがあろう。今日の日本における状況は、米国において投資信託が普及・浸透した要因と重なるところもあり、日本における投資信託の普及・浸透への期待が高まっている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
家計でポートフォリオ・リバランスは進んでいるか?
投信の資金流出入動向に表れる変化
2014年06月06日
-
日本人一人当たり1,250万円の資産?!
おカネはどこから来てどこに行くのか —資金循環統計の読み方— 第1回
2013年10月16日
-
2014年、「貯蓄から投資へ」の扉は開くか!?
おカネはどこから来てどこに行くのか —資金循環統計の読み方— 第12回(最終回)
2014年01月08日
-
日米欧で企業へのおカネの流れは異なるのか
おカネはどこから来てどこに行くのか —資金循環統計の読み方— 第11回
2013年12月25日
同じカテゴリの最新レポート
-
議決権行使は過度に重視されている:英IA
議決権行使の重要性を強調するあまり形式的対応を招いている
2026年02月16日
-
機関投資家は「全企業全議案」に議決権行使するべきか?
議決権行使におけるコスト・ベネフィット分析の視点の導入と、議決権行使助言業者の影響力を適正化する必要性
2026年01月16日
-
議決権行使助言業者の新方針:2026年以降ジェンダーや長期在任の基準厳格化
ISSとグラス・ルイスが2026年以降に適用開始となる議決権行使助言の新方針を公表した
2025年12月26日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日

