2015年06月05日
サマリー
◆従前の大塚家具が積極展開していた折り込みチラシや新聞広告を中心とした広告宣伝は旧態依然とした手法であることは認めざるを得ない。
◆しかし一方で、そのプライスラインを念頭におけば、同社の主力商品はいわゆる3世代消費の対象ともいえ、購入段階における決定権と財布は祖父母世代が握っているケースも少なくない。こうしたことを看過するべきではないとの勝久氏の考えも一理ある。折り込みチラシや新聞広告へのこだわりを「柔軟性を失った創業社長の誤った経営判断」と決めつけることは早計ではないだろうか。
◆新聞はテレビ等と並んだ「マス」メディアではなく、むしろ中高年層を対象とした「ターゲット」メディアと見る向きもある。そうした観点から、敢えて折り込みチラシと新聞広告の効果に賭ける現状維持の経営判断はオプション案として残しておくべきであろう。
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