サマリー
◆第5次エネルギー基本計画(案)では、2030年のエネルギーミックス達成に向けた取組強化が示されている。再生可能エネルギーは、FITにより急速に普及が進んだが、賦課金による需要家のコスト負担を考慮すると、今後は厳しい状況が予想される。そのなかで、2018年5月、非化石価値取引市場が創設され、FITで買取られた電気の「環境価値」を売却し、売却益を賦課金に還元する仕組みができた。
◆2015年パリ協定合意を契機に、企業の気候変動に関する情報開示を求める動きが活発化している。FSBのタスクフォース(TCFD)は、2017年6月、気候関連財務情報開示の枠組みに関する最終提言書を提示した。
◆再生可能エネルギーの活用は、企業の気候変動対応の1つの重要な手段となり得る。新市場の創設は、日本企業による再生可能エネルギーへのアクセシビリティを高める。日本はこれまで、政府主導のFITにより、供給側の視点で“普及拡大”を進めてきた。新市場の創設により、社会的要請に応える形で、需要家による“活用拡大”が進み、それがまた、更なる普及拡大に向かう好循環に繫がることを期待したい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
転換点を迎えるサステナビリティ開示
統合報告書の進化とSSBJ開示導入に向けた対応のポイント
2026年03月25日
-
日本の森は未来を創る素材にあふれている
太古の地球を変えたリグニンは、現代社会の姿をも変えるか?
2026年03月09日
-
新たな「帆船の時代」の予感
風力を活用した外洋航海技術の進展
2025年08月13日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
よく読まれているコンサルティングレポート
-
アクティビスト投資家の近時動向(2026年4月)
「変質」しつつあるアクティビスト投資家。「対話」から「交渉」に。
2026年04月09日
-
なぜ中国企業は中期経営計画を開示しないのか
—制度・市場・経営環境から読み解く、中国企業の情報開示メカニズム—
2026年05月22日
-
2026年6月株主総会に向けた論点整理
アクティビスト投資家等による株主提案数は過去最多
2026年06月04日
-
中国の「上に政策あり、下に対策あり」現象をどう見るべきか
2010年11月01日
-
買収対応方針(買収防衛策)の近時動向(2025年9月版)
「同意なき買収」時代における買収対応方針の効果と限界
2025年09月24日
アクティビスト投資家の近時動向(2026年4月)
「変質」しつつあるアクティビスト投資家。「対話」から「交渉」に。
2026年04月09日
なぜ中国企業は中期経営計画を開示しないのか
—制度・市場・経営環境から読み解く、中国企業の情報開示メカニズム—
2026年05月22日
2026年6月株主総会に向けた論点整理
アクティビスト投資家等による株主提案数は過去最多
2026年06月04日
中国の「上に政策あり、下に対策あり」現象をどう見るべきか
2010年11月01日
買収対応方針(買収防衛策)の近時動向(2025年9月版)
「同意なき買収」時代における買収対応方針の効果と限界
2025年09月24日

