サマリー
◆2024年度から2029年度までの6年間を対象とする第8次医療計画の策定に向けた検討が進められている。その一部である医師確保計画についても、国の方針に基づき、各都道府県で見直しが行われる。医師確保計画とは、国が示す医師偏在指標に基づき、都道府県が、地域における医師確保の具体的な方策を定める計画のことである。
◆人口減少が続く中、全国ベースで見れば、医師数は年々増加している。2020年の推計では、早ければ2029年、遅くとも2032年には医師需給が均衡し、その後は供給超過になると見込まれている。医師数の増加ペースの見直しが必要であり、医師養成の在り方について次期計画に向けて国から示される2024年度以降の方針が注目される。
◆ただ、医師が不足する診療科のある地域では、医師の養成数を減らすことに対する不安が大きく、医師偏在対策が不可欠である。この点、養成課程に注目したこれまでの偏在対策には限界が見えつつある。地域・診療科間の偏在是正を目的とした医学部入学定員の臨時増員等を行ってきたが、十分な効果は表れていない。今後は、養成後の医師も含む偏在対策の検討が求められるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
高市政権が注目する「社会保障負担率」の2040年度までの見通し
骨太方針の27年度目標は景気次第、中長期は医療・介護改革が重要
2026年10月28日
-
消費から考える高齢者の窓口負担
所得だけでは見えない70~74歳と75歳以上の負担能力
2026年10月28日
-
イタリアISEEに学ぶ、社会保障給付の簡素な判定の仕組み
世帯の所得・資産を一つの指標にまとめる仕組みと、日本の社会保障制度への示唆
2026年10月14日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

