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老後所得の確保につながる行動経済学の応用

~私的年金拡充に向けて~『大和総研調査季報』2019年秋季号(Vol.36)掲載

政策調査部 研究員 佐川 あぐり

政策調査部 主任研究員 土屋 貴裕

サマリー

2019年8月末、財政検証結果が公表された。経済成長が進めば将来の給付水準は所得代替率で50%を維持できるが、低成長の場合には50%を維持できなくなるとの結果であった。成長戦略の実行はもとより、公的年金の改革が急がれるが、同時に重要なのが私的年金のさらなる拡充である。本稿ではその拡充策を行動経済学の知見から考察した。

海外では、様々な分野で行動経済学の知見が応用されている。米国や英国などの国では、資産運用や年金制度の設計においては、加入率向上のための自動加入方式の導入や、効率的な資産運用を支援するためのデフォルト・ファンドの設定等における応用例があり、その成果も報告されている。一方、スウェーデンの事例からは、デフォルト・ファンドの有効性があらためて示され、日本のDCの課題を改善する上で、重要な示唆を与えるものである。

海外の事例、またこれまでの日本における議論の状況からすれば、日本の私的年金の拡充策としては、企業年金の導入が進まない中小企業への自動加入方式の導入と、デフォルト・ファンド設計を再考する必要性が指摘できるのではないだろうか。

大和総研調査季報 2020年1月新春号Vol.37

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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