サマリー
東日本大震災の発生からまもなく10年が経過する。岩手県、宮城県、福島県は震災による津波被害や福島第一原子力発電所の事故も重なって甚大な被害を受けたが、復興への道を着実に歩んでいる。
しかしながら復興庁の設置期限が2030年度まで延長されるなど、未だ残された課題も少なくない。例えば、東日本大震災ではサプライチェーンの寸断による大混乱が生じたが、企業のBCPの策定率は中堅・中小企業を中心に低いままである。また、復興における街の再建を見ても、都市のコンパクト化は一様に進んでいるわけではない。そして、原子力災害からの復興は今なお残り続けている最大かつ長期的な課題である。
10年間にわたる復興で明らかになった課題からこれからの復興・防災・減災の在り方を紐解くと、より望ましい形で復興を遂げるために必要なのは原状の復元ではないことが見えた。企業におけるBCP策定率の向上による被害の軽減や、人口減少を見据えた、効率的かつ効果的な国土強靱化計画の推進、「コンパクト+ネットワーク」による持続可能なまちづくりなどが求められている。

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