2019年07月23日
サマリー
◆企業の不正や不祥事にかかわる報道件数は増加傾向にあり、企業のコンプライアンスの重要性が増している。過去3年間で不正が発生している企業は、従業員や関係会社の多い大企業が多い。発生が多い不正事例のタイプは「横領」や「会計不正」である。近年は情報セキュリティ意識の低下が招く情報漏洩も増えており、企業に内在するリスクは多様化している。
◆企業の監査役等を対象とした調査によれば、企業不祥事防止に向けて有効と考える取り組みとして、ローテーションや内部統制等の人事管理や従業員に対する意識調査との回答が多い。企業が現場で働く従業員の人事管理や意識調査を強化することは、不祥事予防につながる取り組みであるが、現状はそれらの取り組みの実施割合が低い点が課題である。
◆また、関係会社を多く抱える大企業においては、自社の管理だけではなく、グループ企業やサプライチェーン全体で見た場合に、働く従業員の現場の実態をいかに把握できているかということが不正や不祥事を予防する上で重要である。
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