サマリー
2011年3月、東北地方太平洋沖地震後に発生した福島第一原子力発電所事故により、原子力発電に注力してきた日本のエネルギー政策は転換を迫られている。一方、他のアジア諸国に目を向ければ、経済成長に伴う急激なエネルギー需要の増大と長期的なエネルギー価格の高騰を背景に、積極的なエネルギー政策を展開する国々の姿が見られる。アジアは既に世界のエネルギー消費の約4割を占めるエネルギーの一大消費地であり、今後も世界のエネルギー需要増を牽引するとみられる。日本のエネルギー政策を考えるうえで、「アジア」は極めて重要なキーワードになるであろう。
本稿は以上の問題意識から、アジアにおけるエネルギー需給とエネルギー政策を検証し、日本のエネルギー政策への示唆を得ようとするものである。中国・インド・韓国・インドネシアを中心にアジア諸国の施策を検証したのち、日本のエネルギー政策への示唆として、(1)エネルギー需給逼迫を視野にエネルギー安全保障の重要性を再認識する必要性、(2)自国のエネルギー資源のポテンシャルを最大源に活用する必要性、(3)エネルギー需給逼迫に伴う関連市場拡大に対して産業政策を展開する必要性を指摘した。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
女性特有の健康課題にどう向き合うか
~対応加速と国際標準化への備え~『大和総研調査季報』2026年新春号(Vol.61)掲載
2026年01月26日
-
2026年度の健康経営の注目点
企業価値向上と地域/国際社会への波及を目指す次のフェーズへ
2025年12月23日
-
健康経営の新たな戦略基盤
従業員多様化時代のウェルビーイングプラットフォームの可能性
2025年10月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

