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復興のための臨時増税に関する疑問

「消費税増税の段階引上げ分充当」なら短期間の増税で財源捻出が可能

2011年09月28日

吉井 一洋

金融調査部 主任研究員 是枝 俊悟

サマリー

◆2011年9月27日、民主党税制調査会にて、震災復興のための臨時増税の案が決定された。主に、所得税+法人税+たばこ税の組み合わせで、所得税の増税(付加税)は2013年から10年間実施するものとなっている。

◆しかし、10年間にわたる増税が「臨時増税」といえるのか疑問である。特に、今後社会保障と税の一体改革で消費税率を引上げていかなければならない状況にある中で、所得税も消費税も引上げられるとすると、国民の重税感は増すのではないだろうか。

◆政府税制調査会は消費税率の引上げによる復興財源の捻出案も提示していたが、野田首相の指示により、消費税は臨時増税の候補から外された。これは、「2010年代半ば」までに10%まで引上げるとされている消費税について、段階引上げ部分(2013年度後半・2014年度に+3%)を、復興財源に充てる方法である。

◆「消費税増税の段階引上げ分充当」ならば、増税期間も短期(1.5年以下)で済み、増税による経済成長率への影響についても、内閣府試算の累計で最も少なくなっている。

◆「消費税増税の段階引上げ分充当」も、もう一度候補に入れた上で、復興のための臨時増税を検討してもよいのではないだろうか。

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