2024年03月12日
サマリー
◆スタートアップ等への成長資金供給策の一環として、投資信託への非上場株式の組入れに係る枠組みを整備する投資信託協会の自主規制規則等の一部改正が2024年2月に実施された。
◆投信への非上場株式の組入れの普及に当たって、実務の蓄積が必要とみられる①流動性リスク管理、②非上場株式の評価の2つの観点から、非上場株式の組入れで先行する米国ミューチュアル・ファンド(MF)を取り巻く規制や実務の動向等を分析する。
◆非上場株式に投資するMFの組入れ比率の中央値は0.5%であり、ほとんどのファンドでは流動性リスクが懸念されるほど組入れ比率は高くない状況である。また、投資する優先株式の設計を通じて流動性などのリスク管理を行っていることが推察される。
◆非上場株式の評価について、米国証券取引委員会(SEC)は、2020年に評価実務の枠組みを規定する規則を採択している。もっとも、MFによる非上場株式の評価状況をみると、見直し頻度が低い、同じ企業が発行する株式でもMF間で評価が分かれることも少なくない、上場する類似企業の株価の動きに評価の見直しが遅行する傾向にある、といった課題も指摘されている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
資産運用タスクフォースの報告書
資産運用会社の高度化、アセットオーナー、運用対象の多様化など
2023年12月15日
-
ファンドの流動性規制案、2022年1月適用
ストレス・テストや目論見書での注意喚起、図らずもCOVID-19 後に
2020年05月13日
同じカテゴリの最新レポート
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
令和8年金商法等改正法案 暗号資産制度の改正案
一定の基準を満たない暗号資産の取扱い禁止など、金融審では言及がなかった規定も
2026年04月20日
-
令和8年金商法等改正法案 有価証券に関する不公正取引規制等の見直し
市場制度ワーキング・グループの提言がそのまま反映される
2026年04月17日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日


