2013年05月30日
サマリー
◆2013年4月16日、「金融商品取引法等の一部を改正する法律案」が国会に提出された。この中には、公募増資インサイダー取引事案等を踏まえたインサイダー取引規制の強化の一環として、資産運用業者が「他人の計算」によりインサイダー取引を行った場合の課徴金の引上げが盛り込まれている。
◆具体的には、1ヶ月分相当の運用報酬を、運用財産の総額に占める(インサイダー取引を行った)対象銘柄の割合で按分するという現行の課徴金額の計算方法を、3ヶ月分相当の運用報酬(全体)を課徴金額とする方法に改めることとしている。
◆インサイダー取引のほか、相場操縦等に対する課徴金についても、同様の見直しが行われている。
◆「他人の計算」によるインサイダー取引などの違反行為に対する課徴金の引上げは、公布日から1年以内の政令指定日から施行することが予定されている。
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