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巨大金融機関、規制自己資本比率が2倍に?

破綻処理に資する“GLAC”(ベイルイン債務)の拡充が求められるか

金融調査部 主任研究員 鈴木 利光

サマリー

◆ここもと、巨大金融機関を対象とした新たな自己資本比率規制に関する議論が注目されている。その議論とは、“GLAC(Gone concern Loss Absorbing Capacity)”である。


◆GLACは、G-SIFIs(グローバルなシステム上重要な金融機関)の破綻処理時の損失吸収力の充実方法についての議論である。金融機関の破綻処理枠組みが各管轄でまちまちである現状にかんがみ、金融安定理事会(FSB)が2013年9月のG20サンクトペテルブルク・サミットにて報告し、承認されている。


◆GLACの内容は「ベイルイン債務」である。GLACに具体的に何が含まれるのかは、非常に重要なポイントになる。


◆仮にGLACがバーゼルⅢ適格の負債性その他Tier1及びTier2に限られるとした場合、G-SIBsは今後バーゼルⅢ適格の劣後債の発行を一定額以上求められることが考えられる。もっとも、仮にGLACが預金保険制度の対象外の預金(非付保預金)をも包含するとした場合、そうした資本調達手段の新規発行の必要はなくなるだろう。


◆GLACの最低必要水準については、バーゼル規制の2倍持つべきという主張もされているようである。


◆仮に、ベースをバーゼルⅢにおける自己資本比率の最低所要水準(8%)に資本保全バッファー(普通株式等Tier1で2.5%)を合わせた10.5%とした場合、その2倍は21%である。


◆FSBは、本年11月のG20ブリスベン・サミットにてGLACの定義やその最低必要水準について報告書を提出した後、これを市中協議に付すとともに、定量的影響度調査(QIS)を実施する予定である。

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