2013年12月20日
サマリー
◆2013年12月13日、金融庁は、「平成25年金融商品取引法等改正(9ヶ月以内施行)等に係る預金保険法施行令等の一部を改正する政令案等の公表について」(預保法施行令等改正案)を公表している(コメント提出期限は2014年1月14日)。
◆預保法施行令等改正案は、2013年6月19日に公布された「金融商品取引法等の一部を改正する法律」のうち、公布日から9ヶ月以内に施行される部分(9ヶ月以内施行改正法)に係る細則案である。9ヶ月以内施行改正法には、金融システムの安定を図るための金融機関等の資産及び負債の秩序ある処理(“resolution”)の枠組みの整備を目的とした、預金保険法の一部改正(預保法改正法)が含まれている。
◆預保法施行令等改正案が公表されるまでは、預保法改正法の文言上は、債務超過等を前提とした「第二号措置」、「第三号措置」及び「特定第二号措置」の場合のみならず、債務超過ではないことを前提とした「第一号措置」及び「特定第一号措置」の場合においても、契約上のベイルインの発動がなされうるという解釈が可能であった。こうしたことから、預保法改正法の公布日(2013年6月19日)から預保法施行令等改正案の公表日(2013年12月13日)までの間、実務担当者レベルで多少の混乱があったであろうことが推測される。
◆預保法施行令等改正案における契約上のベイルインの条項は、前述のような曖昧な解釈を排除するものとなっている。すなわち、預保法施行規則改正案は、契約上のベイルインの発動がなされうるケースを、債務超過等を前提とした「第二号措置」、「第三号措置」及び「特定第二号措置」の場合に限定している。
◆また、預保法施行令等改正案は、契約上のベイルインの対象となる社債、優先株式及び劣後ローンが無担保であることを確認している。
◆なお、預保法施行令等改正案には、預保法改正法の施行期日を示唆する条項は含まれていない。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
自己資本比率規制における内部格付手法の影響
内部格付手法採用行は自己資本比率の分母を7割程度に圧縮
2025年03月10日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
-
SFDRのQ&A、9条ファンドの要件緩和へ
「格下げ」のトレンドは終焉し、パッシブ・ファンドが増加するか
2023年05月25日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

