2013年11月18日
サマリー
◆2013年10月23日、金融庁は、金融機関の自己資本比率規制に関して、国内基準行を対象として、「第三の柱」(市場規律)に係る「告示」(開示告示)の一部を改正する案(開示告示改正案)を公表している。
◆開示告示改正案は、国内基準行に対し、2014年3月31日から、いわゆる「国内基準行向けバーゼルⅢ」を導入するための「第一の柱」(最低所要自己資本比率)に係る「告示」(自己資本比率告示)の改正(2013年3月8日公布)(改正自己資本比率告示)が適用されることを受け、所要の改正を加えることを提案するものである。
◆金融庁は、2013年11月8日まで開示告示改正案に対する意見を募集した。そして、ここで得られた意見を基に策定される正式な開示告示を、改正自己資本比率告示と合わせて、2014年3月31日から適用する意向としている。
◆開示告示改正案の要点は、(現行の国内基準行向けの開示告示では「定量的な開示事項」の一部として扱われている)自己資本の構成に関する事項が独立の開示事項として取り扱われている点にあるものと考えられる。
◆なお、開示告示改正案を現行の国際統一基準行向けの開示告示(バーゼルⅢ準拠)と比較すると、(中間)事業年度((中間)連結会計年度)における「定性的な開示事項」及び「定量的な開示事項」はほぼ同一の内容となっている。もっとも、(中間)事業年度((中間)連結会計年度)における「自己資本の構成に関する開示事項」及び「四半期の開示事項」は、開示告示改正案のほうが著しく簡素なものとなっている。これは、国際統一基準行の「自己資本」が「普通株式等Tier1」・「その他Tier1」・「Tier2」の3層から成るのに対し、国内基準行向けの「自己資本」が「コア資本」のみから成る点に起因する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
自己資本比率規制における内部格付手法の影響
内部格付手法採用行は自己資本比率の分母を7割程度に圧縮
2025年03月10日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
-
SFDRのQ&A、9条ファンドの要件緩和へ
「格下げ」のトレンドは終焉し、パッシブ・ファンドが増加するか
2023年05月25日
最新のレポート・コラム
-
2025年度の個人向け社債市場の動向
発行額は過去最高に。今後は発行体の裾野が広がるかが注目点
2026年07月10日
-
外為法審査による買収案件中止とその示唆
外為法に基づく投資審査制度と判断のポイント
2026年07月10日
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
米国:AI関連投資の持続性を左右する3つの要因
①ハイパースケーラーの収益化志向、②「循環資金」が内包するリスク、③レバレッジ型ETFによる変動拡大
2026年07月09日
-
実務手引き「社債発行のガイドブック」— 社債発行への入り口
2026年07月10日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

