包括利益の導入、2010年の基準公表を目処に検討へ

ASBJ、「財務諸表の表示に関する論点の整理」を公表

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2009年10月20日

  • ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鈴木 利光

サマリー

◆ASBJは、2009年7月10日付にて「財務諸表の表示に関する論点整理」を公表した。この論点整理は、財務諸表の表示に関する会計基準の設定を検討するにあたり、包括利益の表示、非継続事業に関連する損益の損益計算書における区分表示のほか、IASB及びFASBにより2008年10月16日に公表されたディスカッション・ペーパー「財務諸表の表示に関する予備的見解」において検討されている主要な論点を示し、議論の整理を図ることを目的としている。

◆「包括利益」とは、「株主持分」(わが国では「純資産」)の期首から期末の変動のうち、増資・減資や配当などの株主との取引による変動を除いたものをいい、「当期純利益」と「その他の包括利益」から構成される。現在のところわが国では表示は強制されていない。

◆今後の方向性として、コンバージェンスの観点から包括利益の表示の導入を短期的に検討するとしている。ASBJは、2009年10~12月に包括利益の表示を定めた会計基準(適用指針)の公開草案を公表し、2010年1~3月に最終基準を公表することを目標としている。

本レポートは、サマリーのみの掲載とさせて頂きます。

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