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FOMC 11月のFOMCでテーパリング公表へ

今後の注目点はスタグフレーション懸念下の金融政策運営

2021年09月24日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2021年9月21・22日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、0.00-0.25%に据え置き、バランスシート政策も変更しなかった。今回の決定自体にサプライズはない。

◆注目されていたテーパリングに関しては、「すぐに正当化される可能性がある」との表現が声明文に加えられたことで、11月のFOMCで公表される可能性が高まった。テーパリングの実施に向けた物価・雇用に関する条件は概ね満たしている。他方で、かく乱要因としては、債務上限問題やつなぎ予算を巡る政治の駆け引きが挙げられる。

◆もう一つの注目点であった、ドットチャートに関しては、2022年が0.5回、2023年が3回、2024年が3回と計6.5回分の利上げが予想されるタカ派的な結果となった。景気は減速、インフレは高止まりするなど、スタグフレーション懸念が強まる中で、利上げ予想が増えたことは、FRBがインフレ対応を優先する「インフレファイター」としての性格を強めた結果とも捉えられる。

◆近い将来である2022年の利上げに関しては、据え置き予想のFOMC参加者が1名利上げ予想へと変化すれば、ドットチャートの中央値では1回分の利上げ予想となる。また、2022年のFOMC投票権はタカ派とハト派が二分化するため、意見調整が難しくなる。市場参加者にとっても解釈の余地が生まれやすい中で、いかにコミュニケーションによって混乱なく金融政策の正常化を進めていくか、FRBにとって困難はこれからといえる。

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