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失業率は13.3%と予想外の低下

2020年5月米雇用統計:雇用環境を巡る不確実性は多く、過信は禁物

2020年06月08日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆5月の失業率は13.3%、非農業部門雇用者数は前月差+250.9万人と、大方の予想に反して改善するサプライズな結果となった。各州で経済活動の再開(リオープン)が進展したことが、雇用環境の改善につながったと考えられる。失業率は4月を底に最悪期を脱したとみられる。

◆今後は雇用環境の改善ペースに焦点が移る。米国において新型コロナウイルスの新規感染者は緩やかに減少トレンドにあるものの、依然として毎日2万人前後が新たに罹患しており、感染拡大の収束には目途がついていない。雇用環境の改善は、感染拡大ペースを考慮し、漸進的に進むリオープンに沿った形で緩やかに進んでいくとの公算が大きい。

◆今後の雇用環境を左右する要因としては、失業保険の増額期限が7月末に切れることで、失業者が職探しを積極化させることが挙げられる。しかし、失業者が職探しを積極化させても、企業が経済活動を活発化させ、雇用を拡大させなければ職にありつけない。

◆リオープンが漸進的な中で、企業は依然雇用の拡大に慎重な姿勢を示している。加えて、人種差別事件に対する抗議デモや暴動が広がるなど社会秩序の悪化によって、企業が一層消極的になり、雇用環境改善の妨げとなることが当面の懸念点といえる。

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