サマリー
◆新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するために、米国の多くの地域で都市封鎖(ロックダウン)が広がっている。3月の非農業部門雇用者数は前月差▲70.1万人、失業率は同+0.9%pt上昇の4.4%、総賃金は前月比▲0.7%と、雇用・所得環境は悪化した。非労働力人口やパートタイム就業者も急増しており、失業率の数値以上に雇用環境は悪いとみるべきだろう。
◆ただし、3月の雇用統計は感染拡大抑止策が本格化した3月半ばから後半にかけての状況を反映切れていない。感染拡大抑止策の影響の把握は、4月分以降を待つしかない。失業率がどこまで上昇するか、が当面の注目点だが、足元の失業保険検索トレンドで見れば、15%程度と考えられる。他方で、約32%まで上昇するというセントルイス連銀の試算もある。
◆雇用環境の悪化が進む中、FRBや議会・政府が矢継ぎ早に打ち出した支援策は、雇用・所得環境を下支えすると考えられる。現在大和総研では、4-6月期中に感染拡大抑止策が解除され、雇用・所得環境も徐々に回復すると見込むが、感染拡大の収束が遅れれば、一段と企業経営は厳しくなり、レイオフや業務縮小の対象となっている人々も、解雇される可能性がある。一時的な雇用環境の悪化を許容してでも、感染拡大をできる限り早期に終わらせることが、雇用・所得環境の回復にとって最重要といえる。
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