サマリー
◆2020年2月の非農業部門雇用者数は前月差+27.3万人となり、堅調なペースを維持した。また、家計調査による失業率は前月から▲0.1%pt低下し、3.5%と市場予想を下回った。賃金の動向に関しても民間部門の平均時給は前月比+0.3%と伸びが加速した。2月の雇用統計を総じてみれば、申し分のない結果であった。良好な雇用環境・所得環境が米国経済のけん引役である個人消費をサポートすると考えられる。
◆他方で、新型コロナウイルスの影響で雇用・所得環境の先行きに関する不透明性は高まっている。企業収益や企業マインドの悪化が懸念される中、3月以降、レイオフによる失業者や経済的理由によるパートタイム就業者の増加といった雇用環境の変化の可能性に注意を要しよう。
◆金融政策の先行きに関しては、今回のポジティブな雇用統計の結果はあまり意味をなさないと考えられる。雇用統計発表後も市場参加者は3月17・18日のFOMCで大幅な利下げを見込んでいる。FOMC参加者も景気の下振れリスクに対応するために、更なる行動をとる可能性があることを示唆している。3月17・18日のFOMCでは奇をてらうような対応はしないと考えられるものの、FOMC参加者は様々な観測気球を上げており、市場参加者も利下げだけに集中しない心づもりが必要となろう。
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