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米国経済見通し 通商政策に新たな火種

FRBの様子見姿勢は好材料、制裁関税でEUとの関係悪化懸念が台頭

2019年04月18日

経済調査部 シニアエコノミスト 橋本 政彦

サマリー

◆3月19日~20日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)は、景気減速懸念の高まり、およびインフレ率の落ち着きを背景に総じてハト派的な内容となった。ただし、1-3月期の景気減速には、政府機関一部閉鎖など、一時的な要因が影響した可能性が高く、4-6月期以降は再度勢いを取り戻す可能性が高い。一方、エネルギー価格の下押しにより、インフレ率は年末までは上がりづらい状況が続くとみられ、FRBが利上げを急ぐ必要性は低い。長期金利の低位安定が、景気拡大をサポートする状況は当面持続しよう。

◆他方、米国経済にとっての大きな悩みの種である、通商政策を巡る不透明感は未だ晴れない。中国との交渉に関して、政府高官は、たびたび議論の進展を強調する一方、制裁関税の撤廃時期や、中国側が受け入れた強制的な技術移転の禁止などの合意事項の履行を巡る対立が続いているとみられ、最終合意は先送りが繰り返されている。

◆また、USTRは4月8日に、EUがエアバスに対して補助金を拠出していることへの対抗措置として、追加関税を検討することを表明した。関税規模は110億ドル程度が見込まれ、導入されたとしても米国経済への悪影響は限定的であろう。しかし、EUとの関係が悪化すれば、通商交渉期間中は棚上げにすると約束されている、自動車・同部品に対する追加関税、さらにはEUによる報復関税が実施されるリスクが高まることになる。

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