サマリー
◆2017年12月12日~13日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、従来の1.00-1.25%から0.25%pt引き上げ、1.25-1.50%とすることが決定された。金融市場では、今回の会合での利上げを事前に織り込んでおり、決定にサプライズはない。
◆今回公表された声明文では、経済全体の現状認識は「経済活動は底堅く拡大している」とされ、前回会合の表現が据え置かれた。声明文全体を通して、前回からの修正は総じて軽微であり、底堅い経済成長が持続していることが、今回利上げを決定する要因になったと言える。
◆FOMC参加者の政策金利の見通し(ドットチャート)を見ると、2018年末の中央値は2.125%と、9月時点の見通しから変わらず、3回の利上げを見込む結果となった。また、2019年末時点の中央値も2.688%と、前回見通しから変わらず、2~3回の利上げが見込まれている。2019年までの利上げペースが据え置かれたことは、インフレ率の見通しが前回見通しから変更されなかったことと整合的である。
◆今後、実際にFOMCメンバーの見通しに沿って利上げを続けていくか否かは、インフレ率の動向が最大のポイントとなる。このところFOMC参加者の間では、労働市場の引き締まりが従来に比べてインフレ率を加速させづらいという考えが強まっており、以前よりもインフレ予防的に利上げを進める可能性は低下していると考えられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
社債市場活性化、米国制度を踏まえた提言
「公募社債を出しやすくし、売買価格を可視化する」制度設計
2026年06月12日
-
米国の雇用環境は本当に強いのか?
2026年5月米雇用統計:雇用者数は力強い伸びとなるも、他の指標はまちまち
2026年06月08日
-
米国経済見通し 利上げ織り込みは妥当か
ウォーシュ新議長に期待される「バランス感覚」
2026年05月27日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

