サマリー
◆2016年2月の非農業部門雇用者数は前月差+24.2万人増加し、市場予想を上回った。非農業部門雇用者数前月差の3ヵ月移動平均値は+22.8万人と2ヵ月連続で低下したものの、20万人を上回る水準を維持しており、雇用者数の着実な増加が続いている。
◆2月の失業率は前月から横ばいの4.9%となり、市場予想通りの結果であった。失業者数が前月差+2.4万人と3ヵ月ぶりに増加した点はややネガティブではあるが、就業率、労働参加率はいずれも前月から上昇しており、全体としては決して悪い結果ではない。
◆民間部門の平均時給は前月から3セント低下、前月比▲0.1%となり、上昇を見込んでいた市場予想に反して、2ヵ月ぶりの減少となった。前年比で見た時給変化率も+2.2%と、前月の同+2.5%から上昇幅が縮小しており、このところ加速の動きが見られていた賃金上昇はややトーンダウンした。
◆今回の結果を踏まえ、3月のFOMC(連邦公開市場委員会)で追加利上げが行われる可能性は低いと考える。市場で最も注目される非農業部門雇用者数の増勢は回復したものの、賃金の伸びが鈍化したことで、インフレ率を重視するFRBは追加利上げに踏み切りづらいだろう。なにより、今回の雇用統計を受けて3月の利上げを見込む市場参加者が幾分増加したとしても、3月のFOMCまでに市場が十分に利上げを織り込むには材料不足とみられる。大和総研では次回の利上げは6月との見方に変更はない。
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