米国のGDPに一時的要因とドル高などの影響

2015年1-3月期の実質GDP成長率は大きく減速

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2015年04月30日

  • 土屋 貴裕

サマリー

◆2015年1-3月期の米国の実質GDPは、季節調整済み年率換算で前期比0.2%増と2014年10-12月期の同2.2%増から減速し、2014年1-3月期以来の低成長となった。


◆輸出が減少し、輸入が小幅に増えたことで純輸出が最大のマイナス寄与項目となった。設備投資も減少し、鉱業関連の投資はほぼ半減した。一部の地域での寒波や西海岸の港湾における荷動きの停滞といった一時的要因に加えて、エネルギー価格の低下やドル高、海外経済の減速などが背景とみられる。


◆GDPの押し上げに寄与したのは、個人消費、在庫投資などであり、個人消費は減速したが、2012年~2013年頃の緩やかな成長ペースに落ち着いたと言える。所得が増加して消費が伸び悩んだことから貯蓄率は上昇した。

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