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米雇用者数の増勢に一服感

2015年3月の米雇用統計:雇用環境は明らかに悪化

2015年04月06日

政策調査部 主任研究員 土屋 貴裕

サマリー

◆3月の非農業部門雇用者数は前月から12.6万人増加した。雇用者数の増加ペースは鈍化し、過去分も大幅に下方修正された。業種別では、企業向けサービス、教育・医療、小売などで雇用が増え、鉱業・林業などの雇用者数は減少した。


◆失業率は5.5%と前月と変わらなかった。職探しを始める人が増えなかったことが主要因で、会社都合による失業者が増え、自己都合による失業者は減少し、労働市場の環境悪化が反映された結果となった。経済的理由でのパートタイム就業者は増加した。


◆労働時間は減少し、平均時給の増加は緩やかとなった。暖房需要の増加を映じて、公益などの業種で労働時間、時給が伸びた。一部の地域での寒波の影響に加え、海外経済の軟調やドル高に伴う輸出の鈍化、エネルギー価格低下の影響が表れている。


◆3月のFOMC(連邦公開市場委員会)では、声明文から、政策変更に「忍耐強く(patient)なれる」という文言が削除され、利上げに向けた地均しが進んだ。金融政策変更に向けて、労働市場の回復基調が失われていないかの確認が続けられるだろう。

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