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米国経済見通し 賃金上昇は偏っているのか

原油価格の変動で実態が把握しにくいがインフレ圧力は限定的

2015年01月21日

金融調査部 主任研究員 土屋 貴裕

サマリー

◆新たな連邦議会が始まった。オバマ大統領による一般教書演説と予算教書発表を経て、財政論議が本格化することになる。最初の課題となるのは、2015年度の暫定予算のうち、国土安全保障省関連の予算が2月末で切れることである。


◆金融政策については、2014年の12月のFOMC(連邦公開市場委員会)で声明文を変更し、2会合程度先のFOMCまでは政策変更に「忍耐強くなれる」とした。1月のFOMCでは政策変更の可能性は極めて低い。今後、雇用環境の改善が賃金を上昇させ、インフレ率の押し上げにつながるか議論されることになろう。


◆雇用環境は緩やかな改善を続けているが、賃金は伸び悩んでおり、個人消費を上振れさせるような改善には至っていない。賃金の上昇圧力は一部に偏っていることで、内生的なインフレ圧力は抑制され、住宅販売が伸び悩んでいると考えられよう。


◆原油価格の急落によって、経済の実態を把握しにくくなっている。インフレ率が大きく下振れするほか、エネルギー利用者と供給者側で影響はまちまちであるためだ。原油価格が落ち着きを見せるまでは、プラス、マイナスの両面がそれぞれ時間を置いて発現し、公表される経済指標も振れやすくなると考えられよう。

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