米雇用者数は着実に増加し一部で賃金増える

2014年10月の米雇用統計:過去分の上方修正で堅調さ維持

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2014年11月10日

  • 土屋 貴裕

サマリー

◆10月の非農業部門雇用者数は前月から21.4万人増加し、失業率は前月から0.1%ポイント低下して5.8%となった。雇用者数の増加ペースは事前の市場予想を下回ったが、過去分の上方修正によって、20万人以上の雇用増加は9ヵ月続いていることになった。


◆業種別の雇用動向は、サービス業では、主にレジャー・娯楽と教育・医療、企業向けサービスで雇用が増えた。製造業では、耐久財製造業で雇用が増加した。雇用が減少している業種もあるが、総じて広く安定した雇用の増加ペースと言えよう。


◆長期失業者と経済的理由でパートタイム就業者となっている人の数は緩やかに減少しつつあるが、10月はわずかな減少幅であった。それでも、労働需給の引き締まりが賃金の上昇につながっている業種もあり、金融政策の議論に影響を及ぼすだろう。

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