すでにシェール革命の恩恵は始まっている

関連する設備投資や雇用者数は速いペースで増加

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2014年02月04日

  • 笠原 滝平

サマリー

◆シェール革命とは、新たな採掘技術の確立により、従来資源が取り出せなかった岩盤から天然ガスや原油などが取り出せるようになったことである。米国内における資源の生産拡大が見込まれる。


◆シェールガス・オイルの採掘増によって、燃料の輸出増、輸入減が生じ、すでに貿易赤字額の縮小圧力が強まっている。また、シェール関連とみられる設備投資、雇用者数の増加が始まっており、シェール革命の影響は貿易収支や生産段階に表れている。


◆ただし、資源の生産は計画通りに行われるとは限らないうえ、シェール関連の設備投資や雇用者数の規模は大きくないため、米国経済に直接的に与える影響は限定的である。シェール革命の本格化には、エネルギー価格の低下などシェールガス・オイルの利用が広範に亘る必要があると考えられる。

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