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米国経済見通し 政策の逆風が強まるか

近づく財政問題論議、QE3 縮小開始、FRB の人事

2013年08月20日

政策調査部 主席研究員 土屋 貴裕

笠原 滝平

サマリー

◆4-6月期の実質GDP速報値は、財政問題の逆風の割に国内の民間需要は堅調だった。当面は緩やかな自律回復の継続が想定されるが、財政問題や、金融政策の今後、FRBの議長や理事人事などは、多くが9月以降に結果が出る予定である。


◆議会の夏休みは9月第2週に明ける予定で、財政問題では、10月以降の新たな会計年度の予算、歳出の強制削減への対応、債務上限問題などの議論が行われなければならない。ねじれ議会では強制削減の継続が予想されるが、個別の政策対応は必要となる。


◆7月のFOMCでは金融政策に変更はなかった。いわゆるQE3の資産買い入れ規模縮小は12月開始を見込んでいるが、フォワードガイダンスの効力が十分であるかは確認できていない。市場との対話を行う次期FRB議長らの人事が話題となろう。


◆個人消費は雇用・所得環境の改善や資産価格の上昇によって引き続き底堅さを保ち、住宅市場の堅調さにも変わりはない。企業部門ではマインド面で改善が続き、出遅れていた製造業での回復期待が強まっている。雇用の質の改善がまだまだであるほか、先高感が強い金利動向が経済の各部門にどう影響するか、資産価格や資金調達環境を通じた経路を含め、いくつかの留意点がある。


◆財政の逆風が想定より弱いこと、住宅投資が堅調であることなどから、2014年のGDP成長率の見通しを引き上げた。財政支出が成長の足かせとなり、個人消費と住宅投資が経済全体を下支えするメインシナリオに変更はない。

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