サマリー
◆政策変更はなく、事実上のゼロ金利政策と「QE3(量的緩和第3弾)」は資産買い入れ規模を含めて変更はない。またゼロ金利政策と資産買い入れを継続する期間の指針も変更されず。経済の現状認識は、天候等の一時的要因を理由として下方修正された。
◆討議資料であるベージュブックからは、金融政策の変更は示唆されない。また、これまでの失業率低下ほどは雇用環境が改善しているとは言えず、労働市場発のインフレ圧力は限られる。こうした経済の動向からは、緩和的な金融政策が継続されよう。
◆前回のFOMCでは長期国債購入に対し、メンバーの意見が分かれていることがわかった。今回から投票権を得たカンザスシティ連銀のジョージ総裁は、反対票を投じた。他のメンバーを含めてFOMCで具体的にどのような議論があったか、議事録にも注目したい。
◆資産買い入れの効果は金利低下などであり、コストはジョージ総裁も指摘する経済や金融のインバランス(不均衡)から生じる資産バブル的な要素だろう。資産市場で極端な動きが生じた場合には、資産買い入れの縮小、停止が視野に入ることも想定される。
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