米国の失業率は2008年末以来の低水準に

11月の雇用統計:ただし持続的な改善を示す内容ではなかった

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2012年12月10日

  • 笠原 滝平

サマリー

◆11月の非農業雇用者数は前月差14.6万人増となり、市場予想を上回った。10月末に米国の東海岸へ上陸したハリケーン「サンディ」による影響は限定的であった。2012年に入ってからの雇用者数の増加は平均で15.1万人増となっており、2011年の増加ペースとほぼ同等。雇用者数増加の持続的改善には物足りない結果であった。


◆失業率は前月から0.2%ポイント低下し、7.7%になった。また、失業者数は引き続き減少した。非自発的離職者数の減少などもあり、単月の動きとしては評価できる。ただし、失業率は労働参加率が低下したことによって改善した。物足りない非農業雇用者数の増加ペースとあわせてみても、雇用環境の持続的な改善を示す内容ではなかった。

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