サマリー
◆5月の非農業雇用者数は前月差6.9万人増と市場予想を大幅に下回り、2ヶ月連続で一ケタ台の低い増加幅にとどまった。過去2ヶ月分が民間サービス部門を中心に4.9万人分下方修正された点も考慮すると非常に悪い内容であったと言えるだろう。財政難に苦しむ政府部門は1.3万人減と引き続き労働市場の足を引っ張っているうえに、注目される民間部門の雇用者数も8.2万人増と市場予想16.4万人増の半分の増加にとどまり、昨年8月以来、9ヶ月ぶりの低水準となった。業種別にみると、3月まで堅調だったレジャー・接客業が2ヶ月連続で減少し、前月に3ヶ月ぶりの増加となった小売も横ばい圏の動き、専門・企業向けサービスは2010年3月以来2年2ヶ月ぶりの減少となった。さらに、建設業が4ヶ月連続で減少したことが響き、生産部門は9ヶ月ぶりにマイナスに転じてしまい、民間部門全体では前月よりも増加ペースが鈍化している。
◆5月の失業率は8.2%と2月以来の高水準となったが、上昇の主因は非労働力人口の減少、つまり職探しを諦めていた人たちが職を求めて労働市場に流入したためであり、ことさらネガティブに捉える必要はないだろう。ただし、解雇等(非自発的離職)を理由にする失業者が5ヶ月ぶりに増加したうえ、より良い条件の職場を見つけようとする自発的離職者も10.6万人減と2ヶ月連続で減少している。さらに、フルタイム従業員の減少や長期失業者の割合が上昇するなど、雇用環境の急減速を表す動きとなっている。
◆5月の失業率は8.2%と2月以来の高水準となったが、上昇の主因は非労働力人口の減少、つまり職探しを諦めていた人たちが職を求めて労働市場に流入したためであり、ことさらネガティブに捉える必要はないだろう。ただし、解雇等(非自発的離職)を理由にする失業者が5ヶ月ぶりに増加したうえ、より良い条件の職場を見つけようとする自発的離職者も10.6万人減と2ヶ月連続で減少している。さらに、フルタイム従業員の減少や長期失業者の割合が上昇するなど、雇用環境の急減速を表す動きとなっている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
米雇用者数は反動増もある中で大幅な伸び
2026年8月米雇用統計:雇用環境は底堅い一方、賃金上昇率は減速
2026年09月07日
-
なぜ米長期債・超長期債利回りは高止まりしているのか?
米国債への資金フローが構造的に変化
2026年09月04日
-
米国経済見通し 中東情勢と金利高止まりが景気の重石に
米・イランは歩み寄りの可能性も、金利高止まりは解決しづらい
2026年08月25日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

