米国による半導体への関税率引き上げが日本・世界経済に与える影響

日本の実質GDPを0.05%、世界のGDPを0.06%押し下げる可能性

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2025年04月15日

サマリー

◆米国のトランプ政権は半導体に対する関税率引き上げを検討している。仮に他の品目別関税と同水準の25%が電子機器を含む半導体に課される場合、日本の実質GDPは0.05%、世界全体では0.06%押し下げられると試算される。中国では0.20%、ASEANでは0.24%の影響が見込まれ、アジア諸国に比較的大きな影響をもたらす可能性がある。

◆トランプ政権は半導体に加え、医薬品、銅、木材・製材品への品目別関税の導入も検討している。仮にこれらの品目全体に25%の追加関税が課される場合、日本の実質GDPは0.07%、世界全体では0.12%押し下げられると試算される。日本の押し下げ幅は自動車・同部品への25%の追加関税(同0.36%)を下回る一方、世界全体では自動車・同部品への追加関税(同0.10%)と同程度とみられる。

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