サマリー
◆2025年3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+12%pt(前回差▲2%pt)、大企業非製造業では+35%pt(同+2%pt)となった。輸出比率の高い業種の悪化が目立ち、米トランプ政権の関税政策やそれによる外需の悪化への警戒感が見て取れた。
◆大企業製造業では、振れの大きい「石油・石炭製品」(前回差▲17%pt)などのほか、「鉄鋼」(同▲10%pt)や「生産用機械」(同▲4%pt)などの輸出産業が幅広く悪化した。他方で「自動車」(同+5%pt)は、一部工場の稼働停止の影響が表れた前回調査からの反動もあって改善した。大企業非製造業では、「小売」(同+8%pt)や「宿泊・飲食サービス」(同+6%pt)、「対個人サービス」(同+6%pt)など、インバウンド需要の動向に敏感な業種を中心に改善した。
◆最近の疑似交易条件(販売価格判断DIと仕入価格判断DIの差)を見ると、大企業製造業は小幅に改善し、同非製造業は小幅に悪化するなどまちまちな結果だった。大企業では価格転嫁の動きは鈍化しつつある。
◆2024年度の全規模全産業の設備投資計画(含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+8.1%だった。12月調査からの修正率は例年の傾向に近く、穏当な結果といえよう。2025年度の設備投資計画(全規模全産業、同ベース)は同+0.1%となり、2024年3月調査(同+3.3%)を大きく下回った。業種別に見ると、製造業は同+5.4%となった一方、非製造業は同▲2.9%と、中小企業を中心に慎重な計画となった。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年8月全国消費者物価
電気・ガス料金支援でエネルギー価格下落、コアCPI上昇率は低下
2026年09月18日
-
日銀、9月会合で1.25%に利上げ 今後も利上げ路線を堅持
家計の利払い負担増は賃金上昇が吸収も利上げ長期化リスクに留意
2026年09月18日
-
2026年8月貿易統計
中東情勢による資源高が続き、4カ月連続の貿易赤字
2026年09月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

