サマリー
◆コロナ禍が収束して以降、様々な国・地域からの訪日外客が増加する中、特に北米や豪州からの旅行客の増加が顕著だ。他方、訪日中国人旅行客の回復は後れており、2024年1~9月で2019年同期の水準を3割程度下回る。これは中国人旅行客から日本が選ばれなくなったというわけではなく、中国の景気減速を背景に中国人が海外旅行を抑制していることによる影響が大きい。また、コロナ禍前と比較して円安が進行し、各国の円ベースの購買力が高まる中、訪日外客の1人あたり実質旅行支出は2割強増加している。とりわけ宿泊、飲食、交通、娯楽といったサービス消費の増加が目立つ。
◆先行きのインバウンド消費は、振れを伴いながらも緩やかに増加していくとみている。2023年に2,507万人だった訪日外客数は2024年に3,640万人、2025年に3,940万人へと増加し、実質インバウンド消費は2023年の4.5兆円から2024年に6.6兆円、2025年に7.0兆円へと増加する見込みだ。韓国、台湾、香港、フィリピンからの旅行客数は今後の為替動向によって大きく左右されよう。また、中国人旅行客については、中国の景気減速の継続が見込まれる中、先行きは緩やかな回復に留まるとみている。他方、北米や豪州からの旅行客は為替の影響を受けにくいことに加え、1人あたり旅行支出が大きいことから、先行きのインバウンド消費を下支えするだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年4月消費統計
サービスは弱いものの財が強く、総じて見れば前月から小幅に増加
2026年06月05日
-
中東情勢悪化の影響、企業から家計に波及
価格転嫁で企業収益への影響は緩和も、消費の下押し圧力が拡大
2026年06月04日
-
消費データブック(2026/6/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年06月03日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日


