国内投資重視への転機を迎える日本の企業行動

海外展開が一服し、国内投資に向けた政策支援が重要に

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2024年09月26日

サマリー

◆財務省「法人企業統計」によると、日本企業の純資産は2024年3月末に914兆円で、1989年3月末の170兆円から約5.4倍に大きく増加している。

◆この間、総資産に占める投資有価証券の比率(投資有価証券比率)と連動して総売上高に占める海外売上高の比率(海外売上高比率)は大きく上昇しており、海外売上高自体も右肩上がりだった。つまり、日本企業のグローバル化が進んできた。

◆しかし、米中貿易戦争以降、日本企業が海外生産へシフトしてきた動きが一服している。そのような状況の中で、経済安全保障政策は国内生産強化の転機になっている。いま国内生産を促すことで、関連企業による追加投資が期待できる重要な時期だと考える。更なる政策支援に期待したい。

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