サマリー
◆2024年3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+11%pt(前回差▲2%pt)、大企業非製造業では+34%pt(同+2%pt)となった。
◆大企業製造業では、とりわけ「自動車」(前回差▲15%pt)で業況判断DI(最近)が大幅に低下した。自動車メーカーの一部工場の稼働停止によって、生産・販売台数が大きく落ち込んだことが影響したとみられる。大企業非製造業では、「運輸・郵便」(同+8%pt)の業況判断DI(最近)が上昇した。インバウンド需要の拡大により、鉄道利用が増加していることなどが背景にあるとみられる。加えて、「対事業所サービス」(同+7%pt)、「不動産」(同+6%pt)などで業況判断DI(最近)が上昇した。
◆最近の交易条件(販売価格判断DIと仕入価格判断DIの差)を見ると、大企業では製造業・非製造業とも悪化した。先行きに関しては、非製造業では小幅に改善する見込みだが、製造業では横ばいが見込まれる。大企業ではこれまでの急速なコスト増を販売価格に転嫁する動きが一巡しつつある。他方、中小企業では交易条件が改善傾向にある。大企業と比較しても中小企業の雇用の不足感の強まりは顕著で、賃上げによる人件費増加分を販売価格に転嫁する意欲がとりわけ中小企業において強まっている可能性がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
経済指標の要点(3/18~4/14発表統計)
2026年04月14日
-
インバウンドに忍び寄る外部ショック
中国人旅行客減少下でも堅調だが、中東情勢緊迫化の影響に要注意
2026年04月09日
-
日本は国際的な人材獲得競争で勝てるのか
外国人労働者の増加継続を見込むも経済下振れと円安がリスク要因
2026年04月07日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

