2019年12月日銀短観予想

業況悪化継続、19年度設備投資計画は例年の修正パターンより弱い

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2019年12月05日

  • 山口 茜
  • 小林 俊介

サマリー

◆12月13日に公表予定の2019年12月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+2%pt(前回調査からの変化幅:▲3%pt)、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は+17%pt(同:▲4%pt)と予想する。

◆前回調査(2019年9月)からの悪化は、主に①外需の停滞・米中貿易摩擦の不透明性、②10月に実施された消費増税、を背景としている。台風19号の影響に関しては、工場の操業停止や店舗の臨時休業は業況を悪化させたものの、足下で生じている復興需要は関連業種の業況を改善させたとみられる。

◆2019年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発は含まない)は前年度比+2.5%と、前回調査(同+2.4%)から上方修正されると予想する。例年、12月日銀短観では、中小企業を中心に設備投資計画が上方修正されるという統計上のクセが見られるが、企業の慎重姿勢が強まっていることを踏まえ、今回の修正幅は例年の修正パターンよりも小さくなると想定した。

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