内外需デカップリングの先行き

外需減速の内需への波及は今後拡大する可能性、乖離は徐々に収束へ

RSS

2019年11月22日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦
  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉
  • 経済調査部 エコノミスト 山口 茜
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 佐藤 光

サマリー

◆実質GDPの内訳を内需と外需に分けて見ると、輸出が2018年4-6月期をピークに減少基調となる一方、内需は足下まで堅調に推移しており、いわば「内需と外需のデカップリング」が発生している。

◆輸出が減速する中でも内需が堅調さを維持しているのは、①一部品目の輸出が底堅く推移することで、輸出全体の落ち込みが緩やかであること、②輸出の減少が国内への波及効果が小さい業種に偏っていること、の2つが要因である。

◆ただし、これまで相対的に底堅かった輸送用機械など、波及効果が大きい業種の輸出の先行きについては慎重にみる必要がある。このため、非製造業などの国内部門に対する悪影響の波及が拡大し、内需が減速する可能性は高まっている。

◆一方、輸出全体の足を引っ張ってきたハイテク関連製品については、世界的な需給改善を背景に、輸出でも底打ちの兆しが見られている。内訳品目の強弱が入れ替わることで輸出全体の底割れは回避される中、内外需の乖離は徐々に収束に向かう見通しである。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。